2026.9.12 サガン鳥栖vsFC今治
2026.9.12
FC今治 vs サガン鳥栖 1−0
今治戦は、結果としては非常に悔しい敗戦となりました。
決定機を作りながら、それをゴールに結びつけられなかったこと。
終盤の選手交代やベンチワークを含め、どうやって試合を勝ち切るのかという部分には、
まだ難しさが残った試合だったと思います。
ただ、今回の試合を単純に「攻撃が悪かった」「交代策が悪かった」
と片付けるのも少し違うように感じます。
むしろポイントになったのは、
鳥栖が0-0の状態から、あえてリスクを取って勝ちに行ったことです。
前半は、飲水タイムを境にした相手の変化もありましたが、
鳥栖のプレッシングがうまく機能し、守備から押し返す時間も作れていました。
相手に自由にボールを持たせるのではなく、前からプレッシャーをかけることで、
試合の主導権を取り戻していた部分は評価できると思います。
一方で、後半から終盤にかけては「この0-0をどう終わらせるのか」
という難しい判断を迫られました。
そこで鳥栖は、阿部をインサイドの高い位置まで上げるなど、
守備の安定だけを優先するのではなく、攻撃に人数をかける選択をしています。
さらに、まだ0-0という状況で、城定、芳野といった攻撃面に特徴のある選手を投入。
これはある意味、かなり明確な「勝ちに行く」というメッセージだったと思います。
もちろん、そのぶん守備側にはリスクが生まれます。
さらに、芳野が最初右サイドでしたが、中原と使いたいスペースが被り
(2人ともカットインしたいし、自分が突破できるタイプ)
西澤のほうが人を使うのがうまい。
ただ城定が入る前は疲れ切った塩浜を走らせるパスばかりになり、
芳野投入をうまく使えてなかった。
攻撃の人数を増やせば、ボールを失った瞬間のスペースも大きくなる。
阿部をインサイドに上げることも、攻撃に厚みを出す一方で、
カウンターを受けたときのリスクを高める判断です。
そして結果として、その賭けに出たところを相手に守られ、カウンターから失点して敗れた。
そう考えると、今回の敗戦は「勝ちに行かなかった結果」ではありません。
むしろ、勝ちに行ったからこそ生まれたリスクが、
最後に裏目に出た試合だったのではないでしょうか。
もちろん、それでも「本当にあの場面でそこまでリスクを取る必要があったのか」
という議論は残ります。
特に0-0の状態では、勝点1を確保するという考え方もあります。
その中で、どこまで攻撃に振るのか。
どの選手を入れて、どのポジションを変えて、どこまで守備のリスクを許容するのか。
ここは今後も鳥栖が考えていかなければならない部分でしょう。
守備についても、阿部・今津・長澤の3バックを中心に、
相手のロングボールへの対応には難しさがありました。
前から奪いに行く以上、その背後を狙われるリスクはどうしてもあります。
小川選手が不在で左足でのパスという選択がなかったことも難しかった。
そして攻撃では、ゴール前までボールを運んだあとに、
もう一つ相手の守備を外す工夫が欲しかった。
シュート自体は打てても、相手からすると予測しやすい、
いわば「素直すぎるシュート」になってしまう場面もありました。
崩しのパターンを増やすこと、シュートを打つ瞬間の選択肢を増やすこと。
ここが改善されれば、同じようにチャンスを作った試合でも、結果は変わってくるはずです。
今回の今治戦は、決して何もできずに負けた試合ではありません。
勝ちに行くためにリスクを取った。
そのリスクが最後にカウンターという形で返ってきた。
だからこそ悔しい。
ただ、その「勝ちに行く姿勢」そのものをどう評価するのか。
そして、次に同じような0-0の試合を迎えたとき、どこまでリスクを取るのか。
今回の敗戦は、鳥栖にとって「ゲームの終わらせ方」を考えるうえで、
かなり大きな材料になった試合だったと思います。
※ この記事は、2026年9月13日にアメブロ「虚言」で書いたものを移しました。
