日本 対 ウズベキスタン (2011.9.6 W杯3次予選)

W杯3次予選 第2戦
日本 対 ウズベキスタン (1-1) アウェー

■前置き
最大の焦点は本田が抜けたトップ下をどうするか
柏木が通用しなかったが清武を先発で香川という線が有力だった

しかしザックの判断は阿部を起用
長谷部をトップ下に
守備の安定と、北朝鮮戦の長谷部の良さを見て決めたか?

もともとボランチの長谷部だけに
キープ力に守備力、下がってきてビルドアップに、、と
これはまさに良い決断!と思った。


■誤算
誤算その1。
予想以上に激しいプレスと、正確なサイドチェンジを使うウズベキスタンに
劣勢を強いられる。
荒れたピッチでは浮いたボールを使うのが鉄則だけど、
すぐに前のほうに蹴ると当然敵が多い。そしてすぐ奪われる。
だから、横に大きく蹴る。
やっぱりホーム。ウズベクのほうが闘い方がはっきりしてた。

そして問題のトップ下。
長谷部でも前への焦りと相手の当たりの強さで潰されてピンチを招く。
さらにサイドに開いたら迷いなくドリブル突破を仕掛けるウズベク。

そんなバダバタした展開から日本は失点。
前半は消化不良のまま0-1で終了。


■盛り返し
後半から清武をいれて香川を真ん中に。
フィジカルでトップ下でタメを創れる(ようは本田の代わり)のは無理だね、
って事で香川+清武のテクニックで時間を作る事に。

香川はテクニックとちょと相手から離れる動きが絶妙で
中央でキープすることが出来た。
本人が悲観する事ではないと思う。

得点できないのはビルドアップに力を注いでるから。
ゴール前はFWと岡崎に託すのもありだと思う。
つまりアルゼンチン代表でのメッシ状態。
チャンスメイクもゴールも両方を任せられるのはキツイ

香川と清武がビルドアップに加わる事で、
内田が上がる時間とスペースができた

前半は駒野がいい動きをしていたが
後半は内田が躍動した。

精度の高いクロスを連発し岡崎の同点ゴールを呼びこむ。
この時間帯だけ遠藤の視野の広さが生きた。

その後は互いに攻め合うも1ー1で終了。

改めて本田不在の影響を痛感
香川の非凡さも再認識

今後本田不在なら清武いれての香川中央が基本となりそう。
ちなみに後半駒野が消えたのは疲れもあるが、岡崎が前に居たから。
岡崎(ほぼFW)が前に居る場合、SBは単独突破か、
長い距離を裏へ走って遠藤や香川(本田が居れば本田)から貰う動きが必要。
ちなみにそれが出来るのは今のトコ長友だけ。

という理由で岡崎の得点力や守備意識は有益なのだが、SBはやりにくい選手。
内田も駒野も岡崎が前だと攻めに参加する事が出来ない。
仕方ないのだけど。


■選手批評 
 6が及第点ってやつで

川嶋  7
何度もスーパーセーブを連発。1失点するも日本を救った。
ビルドアップに参加出来ない(ロング蹴る事が多い)のが今後の課題。
今日はまさに引き分けの立役者。

駒野 5.5
前半は大活躍。後半は息切れ。
岡崎が前に居る時に単独突破できないのは内田も同じ。
そこを差し引いてもスタミナ切れはちょっと残念。

今野 5.5
相変わらず読みのいいディフェンスで後ろから支えた。
ずるずる下がってシュートを撃たれるのは危険。

吉田 6
いつもの吉田に戻りつつ…
少しずつアタックが遅い。
安定感は出てきたので成長は感じた。

内田 6
後半は攻撃の起点であり中心。
タイミングの、いい攻撃参加と精度の高いパスでアシスト。
前半守備で抜かれ過ぎたのは内田だけの責任ではない。
後半の危険な時間帯に体を張っていた事実を認めてあげたい。

阿部 5.5
悪くは無い守備を披露するも、周囲と噛み合わず。
リスク回避は悪く言えば消極的。
その性格が裏目に出たシーンもあった。
格上相手には非常に有効な選手だが、アジアでは使いどころが難しい。
W杯と違い、前に本田が居ないので守備のクリアをキープできない。
つまり安全に遠くに蹴ってもすぐに敵のボールになるので
永遠に守備をし続ける事になった。
本田が居ない場合の多少リスクを負っても繋ぐ事の必要性を理解できていれば。
彼一人のせいではないが、結果周囲のやりたいサッカーとバランスが取れず。

長谷部 5
いつもの長谷部ではなかった。
トップ下では適正ではなかった。
ボランチに戻ってからマシになったが、
精度を欠く場面も多かった。

遠藤 5.5
いつもの遠藤。運動量少ないバージョン、みたいな。
プレスが掛からないので単独で守る場面が多く、
そんな場面では案の定やられていた。
落ち着きと視野の広さは貴重なだけに不調がチーム力に直結する。

香川 6
個人的には悪いとは思わなかった。
後半は技術と細かい動きでトップ下で時間を作り
周囲が攻め上がる時間を作っていた動きは秀逸。
本人は不満だろうが、本田不在ならこういう役割を担うのは
香川しか居ないという事が判明した。
その場合ゴールは遠い分、岡崎等に頑張ってもらいたい。
シュートの場面で焦っていたり判断ミスは、いつもより
ゴールから遠いせいだろう。

岡崎 6
評価が難しい。
組み立てに参加したシーンでは技術のなさを露呈。
荒れたピッチでは特に顕著だった。
ゴールは持ち味を発揮。
使いどころが難しい選手になりつつある。
それでも居ないと困る選手。

李 5.5
こちらも評価が難しい。
頑張ってはいたが攻撃が組み立てれないシーンも。
そもそもトップ下で時間が作れないのだから
動き出しで勝負する岡崎、李が活躍できる場面は
前半になかったのは当然。
それでも1トップならキープして欲しい所。
2本のポストへのシュートが決まって居れば、、、

清武 7.5
今回も流れを変えてみせた。
おそるべき21才。
しっかりとしたフィジカルとテクニック、
バランスの良さで中盤に溜めを作った。
香川との連携も良く、リズムを生みだした。
もっと自分で行っていい場面、焦って前にいった場面も目立ったが
それでも落ち着いていたほうだろう。
中田ヒデが出てきた頃を彷彿とさせる冷静さだった。

ハーフナー 5.5
今日は彼を行かせる土壌が無かった。
それでもポスト役と、香川、清武で時間を作ってる間に
裏に抜ける動きなど、幅広い動きを見せた。
化ければ一気に定着しそう。

槙野 6.5
最後の難しい場面で投入。
疲れの見えた左サイドで激しい守備を見せた。
しっかりとゲームを締めた事と自分の役割を理解していた事は評価。
持ち前の攻撃は発揮できないままだが、
攻守にアグレッシブなプレーで安定感が増えれば
出場機会は確実にあるだろう。


ザック 6
先発メンバーについてやりたい事の意図は感じられたが失敗に終わる。
引きずらずに後半すぐに手を打ったのは妥当。
読みが当たらない日だってある。
それを修正して最低限の結果を持ち帰った事は評価できる。

逆に言えばウズベク側からすれば全てが上手くいって
早々に先制点を取れてゲームプラン通りに進めれた。
しかも選手の動きもよく、日本は調子が悪い。。。
こんな状態でも勝てない、、という落胆が大きいだろう。

つまりはウズベクが最高で日本が最悪の状態で引き分ける。
という力関係だという事になる。

楽観してはいけないが長期的に悲観する必要はない。
本田、長友という欧州でも知れ渡った選手が2名居ないのだ。
居なくても変わらないチーム力など、日本レベルではまだまだの話。

逆に最低限引き分けで、あとはプラスになる事しかないのだから
予選突破は問題ないだろう。

本番で本田が居なかったら、、と思うと怖いが、
それよりも現実的に年齢的な問題のある
遠藤の後釜をどうにかすべきだろう。

また采配に関しては清武はもう「判っている」レベルの選手になった。
ハーフナーに関してはちょっと中途半端なタイミングだった。
そもそも体格のいいウズベク相手に空中戦を仕掛ける訳でもなく、
中央でキープ出来ていなかった部分の補てんだと考えられる。
そうすると、香川、清武である程度時間を作れていたので
逆に裏に抜け出す動きが欲しかった。
一度そういうシーンがあったが、そっちが得意だとは思えない。
もう少し李をひっぱっても良かったか?
もしくは岡崎をトップに回して原口あたりも見たかった。

やはりアジア予選は怖い。
一筋縄ではいかない。

それでも前のような閉塞感は無いだけ良いのではないか?

まだまだ前途は明るいと思える。

※ この記事は、2011年9月7日にアメブロ「虚言」で書いたものを移しました。

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